シェーグレン症候群(SS)とは?
シェーグレン症候群(SS)は、涙腺や睡液腺に炎症が起こり、独特の乾燥症状が出る病気として知られています。ほかにもさまざまな臓器に障害が起こり、関節炎や皮疹腎障害など、さまざまな症状があらわれます。
一次性と二次性とよばれるタイプがある
シェーグレンというのは、最初にこの病気を発見をした医師の名前です。スウェーデンの眼科医シェーグレンは、眼科の外来中に、関節リウマチで眼の乾燥感を訴える患者さんがいることに気がつき、1933年に学位論文として発表しました。それ以来、この病気はシェーグレン症候群とよばれるようになりました。
シェーグレン症候群には、 膠原病の合併がみられない 原発性シェーグレン症候群 ( 一次性)とよばれるタイプと、 ほかの膠原病と合併する 続発性 ( 二次性)とよばれるタイプとがあります。二次性に合併する膠原病としては、 関節リウマチがいちばん多く、次いで 全身性エリテマトーデス、 混合性結合組織病、 強皮症、 多発性筋炎/ 皮膚筋炎などがあります。一次性には、涙腺・唾液腺のみに病変がかぎられる 腺型と、病変がリンパ節・肺・肝・腎などに波及する 腺外型とに分けられます。
中高年の女性に多い病気
発症の男女比は、1対10.7で 圧倒的に女性に多く、年代は10代から高齢者まです。ただし患者さんの大多数は40~69歳の人で、全体の76%を占めています。中高年の女性に多い病気といえます。
シェーグレン症候群の原因
病気の原因は不明ですが、免疫異常(自己免疫)がかかわると考えられます。実際、リウマトイド (リウマチ)因子や、抗核抗体などの自己抗体が、多くの患者さんに認められます。また、炎症が起こっている涙腺や唾液腺の病変部分には、免疫にかかわるリンパ球がたくさん集まっているのが見つかります。
「腺症状」と「腺外症状」
シェーグレン症候群の、涙やつばが出にくくなる症状は、涙腺や唾液腺といった外分泌腺がおかされるために起こるところから、「
腺症状」といいます。さらにシェーグレン症候群では、関節、腎臓、肺、神経など、全身のさまざまな臓器に障害が起こります。ですから、目や口内の症状だけでなく、皮疹や関節痛もよくあらわれますし、間質性腎炎は、(薬によるものを除けば)膠原病のなかではシェーグレン症候群に多いです。これらは外分泌腺以外の臓器が障害されて起こるものなので、「
腺外症状」といいます。
目や口が乾燥する病気という印象が強いため、ほかの症状があっても、それがシェーグレン症候群のためとは思わず、別の病気を考えてしまうことがあるかもしれません。すでに乾燥症状がある人は、ほかにも気になる症状がないか、注意してみてください。シューグレン症候群になっても、ふつうは乾燥症状しか起きないため、これを膠原病と呼ぶのはあまり適切ではありません。
目や口が乾燥する病気という印象が強いため、ほかの症状があっても、それがシェーグレン症候群のためとは思わず、別の病気を考えてしまうことがあるかもしれません。すでに乾燥症状がある人は、ほかにも気になる症状がないか、注意してみてください。シューグレン症候群になっても、ふつうは乾燥症状しか起きないため、これを膠原病と呼ぶのはあまり適切ではありません。