膠原病の症状・レイノー現象
主に手の指先が変色するレイノー現象。健康な人にもみられますが、これが病気のシグナルということもあります。皮膚がかたくなる強皮症は、レイノー症状で始まることが多いです。
レイノー現象とは
レイノー現象とは、指が突然に白くなったり、紫色になったりする現象です。寒さや冷めたさに反応して発作的におこるのが特徴です。
指先や皮膚は寒くなれば血管が収縮し、暖かければ拡張するのが健康な状態です。また、指先や皮膚の血流は 自律神経によっても調節されているので、交感神経が緊張すると血管は収縮し、副交感神経が緊張すると拡張します。
膠原病の患者さんには、この反応が強くおこります。ちょっとした温度の変化で血管がけいれんをおこし収縮してしまいます。なので、レイノー現象は寒い日に起こりやすいのです。
指先や皮膚は寒くなれば血管が収縮し、暖かければ拡張するのが健康な状態です。また、指先や皮膚の血流は 自律神経によっても調節されているので、交感神経が緊張すると血管は収縮し、副交感神経が緊張すると拡張します。
膠原病の患者さんには、この反応が強くおこります。ちょっとした温度の変化で血管がけいれんをおこし収縮してしまいます。なので、レイノー現象は寒い日に起こりやすいのです。
精神的ストレスでも起こる
また、精神的ストレスでも起こります。怖い先生や嫌いな先生が回診に来たら、ストレスのあまり患者さんがレイノー現象をおこしてしまったという、笑えない本当の話があります。レイノー現象がおこると、典型的な場合には、白、紫、赤と三相の変化をおこします。しかし、最初から紫色になることもあります。それはどの血管に変化がおこったかによって異なります。たとえば、細い動脈が収縮したときには白くなり、細い静脈が収縮したときには紫色に変化します。そして、レイノー現象がおこった後は、急激に血液を供給しようとして、反応性の充血がおこり、指先は赤くなります。
膠原病でのレイノー現象
膠原病でのレイノー現象がよくみられるのは強皮症(SSC)と混合性結合組織病(MCTD)ですが、関節リウマチ(RA)や全身性エリテマトーデス(SLE)などのほかの膠原病でもみられることがあります。強皮症では高い率であらわれ、混合性結合組織病ではほとんどすべての人に、全身性エリテマトーデスでは18~44%の人に、筋炎では10%以下の人にみられます。
また、とくにレイノー現象をおこす原因が特定できない、いわゆる原発性レイノー症候群とよばれる場合もあります。レイノー現象は膠原病を発病したときの最初の症状としてみられることが多いため、この症状が出たら専門医に受診することをおすすめします。
皮膚の硬化
皮膚が指先から硬くなっていく症状は、おもに強皮症にあらわれ、混合性結合組織病でもみられます。強皮症では、手足や胴の皮膚が硬化する前の早期には、かゆみがあったり、つっぱり感を伴います。またレイノー現象も、よく起こります。このとき、拡大鏡で見た手指のつめの周囲の毛細血管が、広がったり蛇行していると、かなりの高率で強皮症になる可能性があるとされています。レイノー現象があらわれたときには、注意して見たいポイントです。
強皮症では、レイノー症状とともに手の指先がかたくなり、皮膚がつまめなくなります。だんだん指全体が、はれぼったく、むくんだ感じになっていきます。さらに、腕から胴、顔、腹部など、体全体に広がる場合もあります。はれやむくみは、月から年単位で続いて2~3年でピークとなり、その後は自然に軟化に向かう傾向があります。軟化の方向は、硬化のときとは逆で、中枢から末梢に向かって改善していきます。
指の硬化だけは残ることが多いのですが、ときには治療をしなくても、長い時間が経過するなかで、完全に改善する場合も稀ではありません。ただし人によっては、病気が肺に及んで重症となるケースもあるので、あまり軽くみずに、医師の診断を受けることが大切です。
強皮症では、レイノー症状とともに手の指先がかたくなり、皮膚がつまめなくなります。だんだん指全体が、はれぼったく、むくんだ感じになっていきます。さらに、腕から胴、顔、腹部など、体全体に広がる場合もあります。はれやむくみは、月から年単位で続いて2~3年でピークとなり、その後は自然に軟化に向かう傾向があります。軟化の方向は、硬化のときとは逆で、中枢から末梢に向かって改善していきます。
指の硬化だけは残ることが多いのですが、ときには治療をしなくても、長い時間が経過するなかで、完全に改善する場合も稀ではありません。ただし人によっては、病気が肺に及んで重症となるケースもあるので、あまり軽くみずに、医師の診断を受けることが大切です。