膠原病の初期症状について
膠原病の症状は多様で複雑。ひとくくりにできませんが、発熱、関節痛、レイノー症状などは、よくあらわれます。ただし、このような症状はほかの病気でも起こるので、ぜひ専門医の診断を受けるようにしてください。
膠原病の初期症状
膠原病の初期はなかなか気づきにくく、病気自体あまりなじみがないこともあって、多くの人は「まさか自分が」と思うようです。たとえば、以下のような症状があったとします。
●風邪をひいたわけでもないのに熱があり、なかなか下がらない。
●体のふしぶしが痛む。
●筋力が弱くなって、いったんしゃがむと立ち上がるのが難しい。
●寒さや冷たさにあうと、指が白くなったり紫色になる(レイノー症状)。
初期症状に気づきにくいので注意を
膠原病は多くの臓器を相手にしてるので、症状のあらわれ方も多様で複雑です。それでも特徴的なものがあるので、下記にて紹介していきます。ただし、ここにあげている症状は、ほかの病気でも起こるので、必ずしも膠原病とは限りません。病気は、症状のみで確定することは困難で、詳しい検査が必要です。自分だけで判断をせず、ぜひ専門医の診断を受けるようにしてください。
膠原病であらわれやすい症状(病気別)
全身性エリテマトーデス
●発熱、関節痛、紅斑、レイノー症状、脱毛、日光過敏、浮腫(むくみ)
関節リウマチ
●手指関節などのはれ、朝のこわばり、左右対称性の関節痛
多発性筋炎/皮膚筋炎
●筋力低下、筋肉痛、関節痛、紅斑、発熱
シェーグレン症候群
●口の渇き、涙が出にくい、耳下腺のはれ
混合性結合組織病
●手指全体のはれ、レイノー症状、関節痛、三叉神経痛
抗リン脂質抗体症候群
●若年者の血栓、習慣流産
ベーチェット病
●口腔粘膜の潰瘍、にきび・毛嚢炎に似た皮疹、眼症状、外陰部の潰瘍、関節炎
スチル病
●発熱、関節痛、皮疹、咽頭痛、リンパ節のはれ
全身性血管炎(血管炎症候群)
●いずれも発熱がよく起こる症状はおかされる部位によって異なる
側頭動脈炎
●こめかみの痛み
高安動脈炎
●後頭部~肩の痛み
川崎病
●皮疹、筋痛、腹痛、浮腫、惺紅熱と同じ症状
ウェゲナー肉芽腫症
●中耳炎、鼻出血、眼病、せき、浮腫
アレルギー性肉芽腫性血管炎
●ぜんそ〈、下肢のしびれ感とまひ
顕微鏡的多発血管炎
●皮疹、浮腫、かっ血、筋痛
ヘノッホ・シェーンライン紫斑病
●腹痛、下血、関節痛、紫斑
①本態性クリオグロブリン血症②白血球破砕性皮膚血管炎)
●レイノー症状、皮疹、関節痛、皮疹