強皮症とは?
皮膚がかたくなっていく強皮症。硬化は手指から始まり、やがて腕や胴体に広がりますが、末梢部分にとどまることもよくあり、不可逆的ではありません。一部の人には臓器障害が起こります。
皮膚がかたくなる病気
強皮症は、病名からもうかがえるように、皮膚がかたくなる病気です。全身の臓器に線維化がおこる病気ですが、なかでも皮膚の硬化が顕著にみられます。
病理の基礎にあるのは血管の病変で、皮膚以外には消化器、肺、腎臓、心臓などにも病変がみられることがあります。そのため一部の人には、重大な臓器障害が起こります。なかでも、間質性肺炎や肺高血圧症は、生命予後にも影響します。「 全身性硬化症」という呼び方もありますが、同じ病気のことです。
病理の基礎にあるのは血管の病変で、皮膚以外には消化器、肺、腎臓、心臓などにも病変がみられることがあります。そのため一部の人には、重大な臓器障害が起こります。なかでも、間質性肺炎や肺高血圧症は、生命予後にも影響します。「 全身性硬化症」という呼び方もありますが、同じ病気のことです。
強皮症の有病率・男女比
強皮症は膠原病のなかでもめずらしい部類に属しているといわれています。日本では、約1万人前後の患者さんがいることが推測されていますが、諸外国でも人口10万人あたり2~3人程度の発症率のようです。
発病の男女比は、1対3~9くらいで、発病しやすい30~50代では、とくに女性が多くなっています。男性の数は少ないものの、発病すると重症になる傾向がみられます。
原因は不明
強皮症の原因は不明ですが、発病には環境的な因子が深くかかわると思われます。乳房形成術で乳房にシリコンを注入した人に強皮症とよく似た症状が出ることが知られています。昔は、シリコンを入れるときに直接皮下注射をしていたため、シリコンが免疫系を刺激して、強皮症とよく似た症状をおこしたようです。
ただし、最近はシリコンを袋の中にいれてから皮下に埋め込むようになったので、このようなことはおこらなくなりました。
「強皮症」独特の特徴
強皮症には、ほかの膠原病にはない臨床的な特徴があります。それは、ステロイド薬が特効薬とはならないところです。
それでも幸いなことに、(治療をしないで)自然な経過にまかせても、あまり悪くならないケースが少なくありません。強皮症の症状のあらわれ方は、人によって非常に不均一です。皮膚が硬化していくと、患者さんは不安になると思います。しかし、皮膚の硬化は不可逆的なものではなく、発症から数年以内に軟化することが多いです。また、たとえ皮膚の硬化の程度が重かったとしても、たとえば硬化している範囲が広いとか、非常にかたいといったことは、予後不良になることを意味してはいません。
強皮症の場合、臓器がおかされるような重症な病態は、最初の4~5年以内に起こる傾向があります。この場合、生命予後に影響することもあります。
なので、この期間を過ぎてなお、肺線維症などの重い症状があらわれていないのなら、まずは安心できることを知っておきましょう。
それでも幸いなことに、(治療をしないで)自然な経過にまかせても、あまり悪くならないケースが少なくありません。強皮症の症状のあらわれ方は、人によって非常に不均一です。皮膚が硬化していくと、患者さんは不安になると思います。しかし、皮膚の硬化は不可逆的なものではなく、発症から数年以内に軟化することが多いです。また、たとえ皮膚の硬化の程度が重かったとしても、たとえば硬化している範囲が広いとか、非常にかたいといったことは、予後不良になることを意味してはいません。
強皮症の場合、臓器がおかされるような重症な病態は、最初の4~5年以内に起こる傾向があります。この場合、生命予後に影響することもあります。
なので、この期間を過ぎてなお、肺線維症などの重い症状があらわれていないのなら、まずは安心できることを知っておきましょう。